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[Symposium Report] International Symposium

2017年12月8日 00時00分
[Symposium Report] International Symposium “Local Communities and Nature Conservation”

The international symposium “Local Communities and Nature Conservation” was held at the University of Tsukuba, Tokyo Campus on November 23rd, 2017. The symposium was organized by  students, participating in the Certification Programme on Nature Conservation (CPNC). There were six key-note speakers from both Japan and abroad, sharing their knowledge through the case studies in each area. 120 participants gathered, despite the rain, showing a strong interest to this theme.

Moderators included Associate Professor/ Dr. Ikuyo Saeki (Session 1), Tsukuba University students- Tomoya Tamura (Session 2), and Shoma Jungu (Session 3). Participants included those, from research institutes, private companies, NPOs and governmental organizations, resulting in very fruitful discussion.  

Twenty students introduced their research in a flash talk (thirty seconds per person). During the poster session time, both students and participants discussed deeply. At the same time, the students’ poster presentation was evaluated  for the Poster Award.

At the end of the symposium, nine students voiced their acknowledgement and the symposium ended with applause.

The planning and operation was implemented under the ‘Nature Conservation Special Field PracticalsⅡ’.
  
Poster, designed by Li Xuanyu

Poster and speakers' profile PDF(1.3MB).pdf

Dr. Michael Lockwood (University of Tasmania)

Dr. Shigemitsu Shibasaki (The National Museum of Japanese History)
“Are protected area systems creative destruction or destructive creation to local communities?”
Slide(To be prepared) 

<Poster Session Core Time>
Dr. Gongbo Tashi (NPO Plateau Perspectives, Tibetan University)
“Achieving sustainability through community level partnerships in the Third Pole  Environment (TPE): Experiences in inclusive biodiversity conservation in the Sanjiangyuan Region, Qinghai Province, China”
Abstract Dr. Gongbo Tashi University of Tsukuba Symposium Nov 23 2017 abstract.pdf
Slide(3.9MB)  Dr Gongbo Tashi University of Tsukuba Symposium Nov 23 2017.pdf

Dr. Nobuki Kawano (Eco-Park Promoting Section, Aya Government Office)
“UNESCO Biosphere Reserve Management in Aya Town, Miyazaki, Japan”

Dr. Ralf Buckley (Griffith University)
“Protected area management and the role of ecotourism in bridging communities and nature”
Abstract  Dr. Ralf Buckley University of Tsukuba Symposium Nov 23 2017 abstract.pdf
Slide(4.1MB) Dr Ralf Buckley University of Tsukuba Symposium Nov 23 2017.pdf

Dr. Ayako Toko (Toyo University)
“Relations between ecotourism and community-based conservation - Cases from Cambodia”
Abstract Dr. Ayako Toko University of Tsukuba Symposium Nov 23 2017 abstract.pdf  

Students voiced the acknowledgement to participants from around Japan


Haruka Makino, first prize of poster session
Poster Award:
First prize:        Haruka Makino

Second prize:   Tomoya Tamura
Third prize:       Li Yanuo
Forth prize:       Yuki Iiizumi
an,
: University of Tsukuba, Tokyo Campus, Room 134



Student members:
Shoma Jungu
Tomoya Tamura
Wan Yi
Kyoko Hirota
Li Xuanyu
Daisuke Funaki
Megumi Sensui
Sonya Underdah
l
Haruka Makino

Date: November 23rd, 2017 (Thursday, Holiday in Japan), 10:00 – 17:00

Place

3-29-1 Ootsuka, Bunkyou-ku, Tokyo 112-0012, Japan

Organizer: Certificate Programme on Nature Conservation, University of Tsukuba
Support: The Nature Conservation Society of Japan (Nacs-J), 
Japan Committe

e for IUCN (IUCN-J), 

WWF Jap

Wild Bird Society of Japan

Fee: Free
Language: English 
and Japanese (simultaneous interpretation)
Speaker Profile, Symposium Speaker Profile 20171010.pdf

Media:
University of Tsukuba Newspaper Vol. 339 (Dec. 11th 2017)
TSUKU COMM vol.38 (Jan. 2018) tsukukomu vol.38.png

(Maiko Suda, Research Coordinator)

[開催レポート]国際シンポジウム「地域に根差した自然保護」

2017年12月7日 09時40分
学外イベント
2017年11月23日(木)、筑波大学東京キャンパスにて、筑波大学大学院自然保護寄附講座の受講学生が中心となって企画・運営した国際シンポジウム「Local Communities and Nature Conservation:地域に根差した自然保護」を開催しました。プログラムは国内外より招いた6名の専門家・研究者にそれぞれの地域での事例について講演いただいたもので、雨にも関わらず120名もの方たちが参加し、テーマへの関心の高さが伺えました。


進行は、自然保護寄附講座の佐伯いく代准教授(第1部)、生命環境科学研究科地球進化科学専攻田村知也さん(第2部)、生命環境科学研究科生物源科学専攻神宮翔真さん(第3部)によって進められ、研究機関、民間企業、NPO、官公庁などからの参加者と講演者によって熱心な質疑応答が繰り広げられました。
また、学生20名による、一人30秒で研究成果を発表するフラッシュトークを行い、その後のポスターセッションでは、参加者と積極的な議論をしている学生の姿が見受けられました。同時に、ポスター賞の投票も行われました。
シンポジウムの最後には、企画学生9名が壇上で参加の御礼や感想などを述べ、会場からの盛大な拍手の中、シンポジウムは終了しました。
なお、企画・運営は自然保護寄附講座「自然保護特別実習2」の一環として実施しました。

  
李玄煜さん(生命環境科学研究科生物資源科学専攻 M1)
デザインによるポスター

ポスター・講演者紹介(日英) PDF(1.3MB).pdf


第1部 総論
「オーストラリアにおける民間保護地域:成果と展望」
マイケル・ロックウッド博士
(タスマニア大学)

要旨 Dr Michael Lockwood University of Tsukuba Symposium Nov 23 2017 abstract.pdf 
スライド(3.2MB) 
Dr Michael Lockwood University of Tsukuba Symposium Nov 23 2017.pdf


「保護地域制度は地域社会にとって創造的破壊なのか?それとも破壊的創造なのか?」
柴崎茂光博士
(国立歴史民俗博物館)
要旨 Dr. Shigemitsu Shibazaki University of Tsukuba Symposium Nov 23 2017 abstract.pdf 
スライド(準備中)


ポスターセッションコアタイム







第2部 地域を主体とした自然保護活動

「第三極域(TPE)における地域コミュニティーとのパートナーシップを通じた持続可能な社会の構築:三江源国立公園での包括的生物多様性保全活動」
ゴンブ・タシ博士
(NPO Plateau Perspectives・チベット大学)
「地域とともに照葉樹林をまもる:綾ユネスコエコパークのこれまでとこれから」
河野円樹博士
(綾町・ユネスコエコパーク推進室)


第3部 地域と自然を結ぶエコツーリズム
「地域と自然とを結ぶ架け橋としてのエコツーリズム」
ラルフ・バックリー博士
(グリフィス大学)


「エコツーリズムと地域主体の自然保護の関係性-カンボジアの事例から」
藤稿亜矢子博士
(東洋大学)

要旨 Dr. Ayako Toko University of Tsukuba Symposium Nov 23 2017 abstract.pdf 
スライド(15.7MB) Dr Ayako Toko University of Tsukuba Symposium Nov 23 2017.pdf

全国から詰めかけた参加者へ学生たちより御礼が述べられました






ポスターセッション投票で第1位に輝いた
牧野悠さん(生命環境科学研究科生物資源科学専攻)








ポスター賞受賞者
1位 牧野悠さん(生命環境科学研究科生物資源科学専攻M2)
2位 田村知也さん(生命環境科学研究科地球進化科学専攻D2)
3位 李雅諾さん(人間総合科学研究科世界遺産専攻M2)
4位 飯泉結季さん(生命環境科学研究科生物資源科学専攻M2)



学生企画メンバー
神宮翔真 (生命環境科学研究科生物資源科学専攻 D1) 
田村知也 (生命環境科学研究科地球進化科学専攻 D2) 
万毅   (生命環境科学研究科地球科学専攻 M1)
広田恭子 (生命環境科学研究科生物資源科学専攻 M1)
李玄煜  (生命環境科学研究科生物資源科学専攻 M1) 
船木大資 (人間総合科学研究科世界遺産専攻 M2)
泉水めぐみ(生命環境科学研究科生物資源科学専攻 M2) 
Sonya Underdahl(生命環境科学研究科国際地縁技術開発科学専攻 D1) 
牧野悠  (生命環境科学研究科生物資源科学専攻 M2)



国際シンポジウム「地域に根差した自然保護」について
日時:2017年11月23日(木・祝)10:00– 17:00
会場:筑波大学東京キャンパス134号室 〒112-0012 東京都文京区大塚3-29-1
主催:筑波大学大学院自然保護寄附講座
後援:日本自然保護協会、IUCN日本委員会、WWFジャパン、日本野鳥の会
参加費:無料
言語:英語/日本語(同時通訳あり)

メディア掲載:
筑波大学新聞第339号(2017年12月11日付)
TSUKU COMM【ツクコム】vol.38(筑波大学広報誌)(2018年1月発行)tsukukomu vol.38.png


(文責:リサーチ・コーディネーター 須田真依子)

第4回自然保護セミナー "Living with Wildlife"

2017年11月30日 14時47分

【本セミナーは終了しました。ご参加、誠にありがとうございました。】

保護セミナーは、筑波大学自然保護寄附講座が主催する公開セミナーです。
なたでも自由にご参加いただけます。
今回は日本やアメリカで野生動物分野の教育
を受け、現在日本で活躍されている岩下ひかりさん(特定非営利活動法人甲斐けもの社中)に英語でお話をしていただきます。



第4回 自然保護セミナー


タイトル: "Living with Wildlife"

日 時: 2017 年12 月5 日(火) 16:00 ~18:00 

場 所:筑波大学人文社会系棟 B216 自然保護セミナー室

講演者:岩下ひかりさん(特定非営利活動法人甲斐けもの社中)

問合せ先: 筑波大学 自然保護寄附講座 事務局

E-Mail:nature@heritage.tsukuba.ac.jp
Tel:029-853-6344
HP:https://www.conservation.tsukuba.ac.jp/
事前申し込みは必要ありません。

学生プロジェクト雙峰祭企画「つくばのけもの」

2017年10月26日 15時53分
学内イベント

【本イベントは終了しました。ご参加、誠にありがとうございました。】

学生プロ
ジェクト「Nature Human Linkage 〜身近ないきものデータあつめ〜」より、ご案内です。

 

学園祭において、下記のような企画展示を行います。
ご興味のある方はぜひご来場ください。

雙峰祭企画「つくばのけもの」
・日時:11月4日(土)10:00~17:00
・場所:筑波大学2C202エントランスホール

「つくばのけもの」と題しまして,私達のプロジェクトで収集したデータや,昨年度の自然保護寄付講座主催の実習において得られたデータなど,多様な視点からつくばにおけるけものと人の関係を学ぶことのできる展示企画にしたいと考えております。

つくばのけもの事情に精通したメンバーが常駐する他,ポスターや映像を用いた展示を予定しております。


企画運営学生一同,みなさまのご来場をお待ちしております。
よろしくお願いいたします。

~学生プロジェクト「Nature Human Linkage 〜身近ないきものデータあつめ〜」について~

このプロジェクトは、自然保護寄附講座を受講した学生らが中心となり、自ら学んだことを活かして社会と大学をつなぐことを目的としたものです。
特に、都市における野生動物と人間の関係に着目した情報の発信・共有・市民参加型ワークショップの開催を行っています。

寄付講座の学生が中心ですが,学類生も含めそれぞれの興味がある分野で活躍してもらっています。
もし本プロジェクトに興味を持った方がいれば,お気軽に神宮s1730263@s.tsukuba.ac.jp までご連絡下さい。

来年度も活動を継続予定ですので,プロジェクトメンバーとしての参加も歓迎いたします。

【インターンシップレポート】「NPO法人緑と水の連絡会議」森田なつみ

2017年10月16日 13時20分

人間総合科学研究科世界遺産専攻 森田なつみ

Internship Experience at The Liason Conference of Green and Water
Natsumi Morita, 
World Heritage Studies, Graduate School of Comprehensive Human Science, University of Tsukuba

この度私は自然寄附講座のご支援のもと、2017年9月10日から9月24日まで、NPO法人緑と水の連絡会議にてインターンシップをさせて頂きました。NPO法人緑と水の連絡会議は、島根県大田市に拠点を置く組織で、三瓶草原をはじめとする地域の里山の生態系と暮らしの保全を目的として設立された市民団体です。主な活動内容としては、三瓶草原の生態系保全活動(野焼き、イバラ刈り、希少固有動植物の保全など)、全国草原再生ネットワークの事務局として全国の研究者・行政・諸団体の連携を促進、静間川水系を中心とした水棲動植物の生育環境保全にむけた調査や実践活動といった自然保護活動のほか、様々な困難を抱える青少年の居場所づくり、地域の子育て支援、国際交流イベントの開催といった地域交流促進活動も行っています。

私が行ったインターンシップの内容は、9月10日から24日に開催された国際ワークキャンプへの参加でした。この国際ワークキャンプは、国内外の若者がボランティアとして自然保護活動や地域交流イベントへの参加をするというもので、今回で22回目の開催となりました。今回の参加者は、日本人大学生が私を含め5人、スペイン人1人、ポルトガル人2人、ロシア人1人の計9人でした。このワークキャンプでは様々な活動に参加させて頂きましたが、特に印象に残っている活動を2つご紹介させて頂きたいと思います。

まず1つ目は、富山プロジェクトという活動です。これは、大田市富山町を訪問し、町内の散策や地域住民との交流を通して、富山町の魅力や課題について考え議論し、今後への提言を行うというものでした。富山町の今後に対する提言としては、登山道の整備や廃校・空き家の活用といった現在ある資源の活用と、観光モデルルートの作成やワークキャンプの開催といった新たな魅力の創造について提案をさせて頂きました。議論の反省点としては、全体的に観光に関する話題に傾いてしまったと思います。現状として富山町は観光地ではなく、地域住民がそれを望んでいるかも不明です。また、私たちからの提案はかなり理想論的であり実現に向けては様々な問題が生じることが予想されます。このプロジェクトでは、私自身の専門分野に近いこともあり、とても有意義な時間を過ごすことができたと思います。議論を通して、日本の地方集落の現状と活用方法に関する、日本人大学生の視点や外国人の視点を知ることができたことは、私にとってとても大きな収穫になりました。個人的には、富山町は日本の地方集落の典型例であると思いました。つまり、都市にはない豊かな自然が残っており、地域住民の温かさを感じることができる、多くの人々を魅了できるポテンシャルを秘めた地域ではありますが、現状としては誰にも知られていない場所であると言えると思います(図1・2)。私自身、このワークキャンプに参加しなければ、おそらく一生富山町の魅力を発見できなかっただろうと思います。ただ、このようなことは決して富山町に限ったことではなく、日本のあらゆる地域で起きていることだと思います。この点に気付けたことも、私にとって大きな収穫でした。

図1. 福泉寺

図2. 要害山の山頂から見た棚田の広がる景色

特に印象に残っている活動の2つ目は、ワサビ田の整備活動です。ワサビ田でのワークは、私がこのワークキャンプで1地番楽しみにしていた活動のひとつでした。念願のワサビ田は想像以上に綺麗でした(図3・4)。ワサビ田の環境保全のため、草抜きや不要な石の除去をし、また石積みに生えたコケの除去もしました。ワサビ田は山の湧水が常に上段から下段へ流れているため、このような整備作業を怠ると、雑草やコケによって発生した菌が上段から下段へ伝い、ワサビ田全体に影響が出てしまうということでした。このワサビ田は険しい山の上にあり辿り着くのも大変なうえ、ワサビは4年に1度ほどしか収穫できないそうで、収穫までこうした細かな作業を繰り返さねばならないそうです。私がワサビ田を見たのは今回が初めてで、これまでワサビがどのようにして育てられているのかも、ワサビ農家さんの苦労も全く知りませんでした。作物の収穫まで様々な苦労があるのはワサビだけではないと思いますが、このワークを通じてこれまで知らなかったこと、気にかけたこともなかったことをまたひとつ知ることができました。


図3.ワサビ田の様子①


図4.ワサビ田の様子②
                  
今回のワークキャンプでは、他にも世界遺産である石見銀山の景観を守るため仙の山における竹やウドの伐採、三瓶草原の環境を保全するため三瓶山におけるクズの伐採などの自然保護活動、また多くの地域交流イベントへの参加をさせて頂きました。全ての活動において、様々な“気付き”を得ることができ、とても有意義な時間を過ごすことができました。石見銀山は世界遺産ですが、地域の人々はただ単に世界遺産だからという理由だけで景観の保護に取り組んでいる訳ではなく、自分たちの地域にとっても守るべき価値のあるものだときちんと認識しているからこそ、こうした取り組みが成り立っているのだと感じました。そしてその活動の中心にいる組織が地域に根付いた市民団体であることが、そうした地域住民の意識向上に繋がっているのだと思いました。自然保護に関することはもちろん、地域活性化活動にも関わることができ、とても貴重な経験をすることができました。最後に、このような機会を与えて下さった先生方、温かく受け入れて下さった緑と水の連絡会議の皆様、お世話になった全ての方々に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。