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【インターンシップレポート】「IUCN2018」藤井郁乃(3)

人間総合科学研究科 世界遺産専攻 藤井郁乃

0. はじめに

月日が経つものは早いもので、ついにIUCNでのインターン終わりを迎えました。IUCN世界遺産プログラムチーム(以下WHP)の一員として、人生の中でも指折りの充実した学び多き時間を過ごせたことを心より感謝しています。

7月には、常に私の業務の中心にあった世界遺産委員会がバーレーンで開かれました。日中40度を超える気温の中で、その暑さに劣りもしない白熱した議論が交わされていました。

1.  世界遺産会議の概要

世界遺産会議とは、毎年一度世界遺産条約に加盟した国々が一挙に集って行われる国際会議です。会議は条約締結国(State parties)の出席の上で、6 年間の任期をもつ21の委員国が中心となって行われます。世界遺産に関わる様々な議論が交わされる場でありますが、中でも大きな議題は①既存登録物件の保全状況の確認と②新規登録物件の審議です。IUCNは既存案件のモニタリングと新規登録案件の評価を担っており、その両議題において中心的な役割を果たします。

1.2 世界遺産会議への出席

私はIUCNの使節団の一員として、主に2つの業務を担当しました。
1つ目が諮問機関によるサイドイベントのオーガナイズです。世界遺産委員会には、科学的知見を基に遺産の評価やモニタリングを行う諮問機関が3つあり、IUCNは自然遺産に関わる業務を担当しています。文化遺産に関わることはICOMOS, さらに文化遺産のうち保存や修復に関する業務に関わるのがICCROMです。これら3つの団体は、毎年世界遺産会議の開催期間において、時には別の国際組織と連携をとりながら世界遺産に関するイベントを連日開催しています。

【インターンシップレポート】「IUCN2018」藤井郁乃(2)

人間総合科学研究科 世界遺産専攻 藤井郁乃


0. はじめに
こちらに着任してから3ヶ月が経過しました。3月は「東からの野獣」と称される猛烈な寒波が東欧から押し寄せ、温度計がマイナス25度を記録しました。聞くところによると25年ぶりだそうです。その記念すべき年にこちらにいられたことを感謝すると同時に、できれば涙と鼻水が凍てつく寒さをもう経験することなく、こちらで春を迎えたいと心から思います。

1. 3-4月の業務

1.1. World Heritage knowledge Bank

世界遺産プログラムは世界で最も歴史があり、国際社会のフロンティアで在り続ける自然保護制度です。

IUCNは1972年に世界遺産条約が採択された頃から一貫して専門機関としてユネスコに関わっており、1978年にガラパゴス諸島やイエローストーン国立公園が始めて世界遺産として登録された際にはそのOUVを見定める調査を実施しました。
World Heritage Knowledge bankとは、IUCNが過去に関わった世界自然遺産サイトに関する情報を集約しているフォルダで、私は今それらの資料の効率的なアーカイブを任されています。

国連の公用語である英語、フランス語、スペイン語、ロシア語、アラビア語、中国語で書かれた膨大な資料を分析・アーカイブするのはなかなか大変ですが、世界史遺産の歴史の集約といっても過言ではない資料を見られるのは非常に貴重な機会です。
中でも、保護保全に関するに極めて重大な問題をIUCNが指摘し、その遺産が世界遺産会議で危機リストに登録され、その後の保有国の努力とIUCNの継続的なモニタリングによって危機リストから除外された一連の資料を見ると、IUCNの意義と存在感の大きさを思い知ります。

[林野庁] 説明会

学内イベント

自然保護寄附講座では林野庁の説明会を開催します。
業務内容だけでなく、採用や公務員試験についてもお話しします。
林野庁に興味がある人はもちろんのこと、公務員や自然系の業界に興味がある方もぜひご参加ください。

日時:2019年3月12日(火)16:00-17:00
場所:人文社会学系棟B216号室
対象:林野庁に興味がある学生(一般職と総合職どちらでも可)
内容:林野庁の業務説明・先輩職員との座談会

当日参加も受け付けますが、資料準備の関係上、可能な方は下記の事前登録(2月28日〆切)にご協力ください。

集中講義"Citizens' Participation for Environment"


 
2019年2月12-13日、自然保護寄付講座と世界遺産専攻のコードシェア授業、Citizen Participation for Environment/ Civil Participation for World Heritage が開催されました。

講師は、フランス自然史博物館人類学博物館のリチャード・ドゥメス助教とフローレンス・ルブラン研究員の2人の人類学者。世界遺産リストにも登録されたフランスの「コースとセヴェンヌの地中海農牧業の文化的景観」やスウェーデンのトナカイ牧畜民が住む「ラポニア地域」での研究を事例に、世界遺産や国立公園における先住民や地域住民の参加について議論しました。

参加した履修生は、2人でグループを作り、世界遺産地域を一つ選び、その価値と人類学的課題を整理して、どのような研究方法を用いて、何を明らかにすべきかを発表しました。

[公開シンポジウム] 八ヶ岳山麓の絶滅危惧種の保全に向けて

筑波大学農林技術センター八ヶ岳演習林・国立天文台野辺山・信州大学農学部野辺山ステーションの三施設共催で、地元感謝デー講演&公開シンポジウム講演が開催されます。

自然保護寄附講座の佐伯いく代准教授が、「希少なカエデ”ハナノキ”の咲く湿地と人々の物語」と題して講演を行います。

ぜひご参加ください。

日時 2019年2月9日(土)10:00~
場所 南牧村農村文化情報交流館

「地元感謝デー講演」

10:00~
「電波で宇宙のなぞをさぐる」(野辺山宇宙電波観測所長 立松健一博士)
10:50~
「私の研究、Mede in Nobeyama」(信州大学農学部付属AFC 岡部繭子博士)


公開シンポジウム「八ヶ岳山麓の絶滅危惧種の保全に向けて」
13:00~
「八ヶ岳山麓におけるサクラソウの生態と保全」(農研機構契約研究員 北本尚子博士)
13:50~
「大陸アジアとの比較からわかる八ヶ岳のヤエガワカンバの重要性」(東京農業大学名誉教授 中村幸人博士)
14:40~
「希少なカエデ”ハナノキ”の咲く湿地と人々の物語」(筑波大学 佐伯いく代博士)

ポスター
http://www.life.tsukuba.ac.jp/newsarchive/poster_20190128.pdf