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【インターンシップレポート】環境省自然環境局野生生物課(山中 基成)

2023年3月17日 16時53分

生命地球科学研究群 生物資源科学学位プログラム 山中基成

私は、環境省自然環境局野生生物課にて5 日間のインターンシップを体験させていただきました。野生生物課は様々な業務を行なっており、私はこのうち希少種の保全と外来生物への対策の 2 つの業務に関わらせていただきました。インターンシップでは希少種や外来生物に関するデータ整理に加え、保全事業を行う施設の見学や、法改正に関する説明会も傍聴させていただきました。

業務体験では、環境省が行う保全活動について様々な観点から学びました。保全には生態などの基礎情報を収集した上での活動が必要ですが、円滑な保全活動のためには研究機関、NPO などの団体や市民がそれぞれ連携することが求められており、環境省は多くの場面で調整や統括に不可欠な存在である印象を受けました。また、法などの規制を整備する際には自治体や専門家などの「現場の声」も十分に取り入れた上で検討されていることも知ることができました。

今回のインターンシップは環境省の業務理解にとどまらず、私の修士研究のテーマである、水生昆虫の保全を行うためにはどうするべきかについて熟慮する機会にもなりました。保全に対する行政の役割と立場を理解し、自身の研究経験と合わせて知恵を絞る毎日は、自然保護で必要な問題解決能力を養うことにつながったと感じております。

最後になりますが、ご多忙の中にも関わらず温かくご指導下さいました希少種保全推進室と外来生物対策室の皆様には衷心より感謝申し上げます。

保護増殖事業種のツシマウラボシシジミの蛹(足立区生物園にて撮影)

写真 山中基成