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【インターンシップレポート】「トヨタ白川郷自然學校」崔悦朶

2018年10月4日 09時31分
学外イベント

生命環境科学研究科 生物資源科学専攻 崔悦朶

1.はじめに

トヨタ白川郷自然學校は、多くの自然学校がそうであるように、“人と自然をつなぐ”ための体験と環境を提供しています。アクティビティは豊富で、季節に合わせて自然でのアソビも変わり、大人から子供まで十分楽しめるよう心掛けられているのがよくわかります。夏はイワナ獲りやトレッキング、火おこしチャレンジ、冬にはイーグルづくりやスノーシュートレッキング、スノーライダーなど白川郷の積雪を活かしたプログラムがあります。多種多彩なアクティビティの他、子供向けのキャンプもあります。“白川GO!GO!キャンプ”は、特に自然の中で生きる力を身に付け、楽しさを知ることを通して、子供の自主性や社会性、感性、創造性、協調性、そして自然を大事にすべきだという意識を共に成長させていくプログラムです。トヨタ白川郷自然學校とは豊かな自然環境を活用し、環境教育の人材を育てつつ、人々に自然のありがたさや大切さを伝えるための活動が日々行われています。


2.活動内容

私は7月31日から8月10日にかけて10日間トヨタ白川郷自然學校のインターシップに参加しました。今回私が配属されたのは、まさにはじめに紹介した“白川GO!GO!キャンプ”の一つ、“田舎暮らしキャンプ”でした。私はキャンプのサポートスタッフとして18名の子供たちと一緒に6日間過ごすことになりました。

“田舎暮らしキャンプ”は、子供たちと一緒に自然學校特製の『合掌テント』を組み立て、そこで子供たちが寝泊まりし、川や野山で遊んで食べて楽しむプログラムです。子供たちの自主性を重んじるため自由度は高く、その反面、安全管理のハードルは高いです。そのためキャンプ前の準備がとても重要で、綿密な打ち合わせが行われました。キャンプスタッフの方々は“白川GO!GO! キャンプ”の専用マニュアルを作成されており、その中には子供の怪我や病気の対処法、森の中での虫や熊対策、子供との付き合い方などが詳しく書かれています。これは担当スタッフの方がこれまでの経験をまとめ、毎年更新しているマニュアルです。“白川GO!GO!キャンプ”に携わるスタッフのスローガンが「Try & Error Try Again!」であり、子供達が失敗を恐れず、よりキャンプを楽しめるように、私たちに何ができるのかをあきらめずに考えることが、今回のプログラムを進める上で重要な心構えと最初に教えられました。

今回の私の役割は主に写真撮影と安全管理でしたが、実際行ってみると、子供たちの活動のサポートは楽しさも、難しさもありました。参加する子供たちの年齢層はバラバラで、小学3年生から中学1年生までいました。初日は『合掌テント』をみんなで一緒に組み立てる作業で、初対面の子供たちが協力し合う環境を作るのにどのようにサポートできるかが、私たちスタッフの課題でした。炎天下の中、子供たちに水分補給をするよう注意するだけでなく、うまくグループに入り込めなかった子供も自然に溶け込めるような配慮が必要でした。

『合掌テント』を立てた後の活動も充実していました。はじめの二日間は主にキャンプスタッフのリーダーがみんなを引き連れて色々な活動をしました。例えば森の中の散策、川遊び、世界遺産の白川郷合掌集落の探検、そして自分たちで収穫した夏野菜でカレーを作る活動など盛りだくさんでした。

図1 子供たちが自分たちで収穫した夏野菜