【インターンシップレポート】アフリカの文化遺産と向き合うナイロビでの学び
2026年4月1日 18時00分人間総合科学研究群 世界遺産学学位プログラム
M2 サン パトリシア
2025年3月から5月までの3か月間、私はUNESCOナイロビ事務所文化部でインターンしました。主な業務は、アフリカ地域における文化遺産保護のプロジェクト補助で、会議準備・運営、各国専門家との連絡調整など、多岐にわたりました。
特に印象深かったのは、2025年の「アフリカにおける遺産の真正性国際会議」に向けたナイロビ成果文書の整理に関わったことです。ドラフト会議に同席し、各国・各コミュニティが抱く“真正性”の価値観と向き合いながら文書に反映する作業は、文化遺産の多様性を理解する貴重な経験となりました。作業を進める中で実感したのは、遺産の価値は専門家だけでなく、その土地に暮らす人々の歴史・記憶・日常実践によって支えられており、真正性の判断にも彼らの語りや伝承が欠かせません。また、アフリカの多くの遺産では、文化と自然が分かちがたく結びついていることも強く感じました。森、聖地、景観など、自然環境そのものが無形文化と連動しており、両者を不可分に捉える重要性を学びました。
ナイロビでの3か月は、遺産を「物」だけでなく「人々の営み」として理解する視点を深める貴重な機会となりました。この経験は、今後文化遺産の保護に携わるうえで大きな基盤となると感じています。
国連ナイロビ事務所前
(Angasa Joshua Nyabuto撮影)