上條隆志教授が自然保護学入門にて「島の生態系と自然保護」について講義を行いました!
2025年4月28日 17時15分自然保護寄附講座の担当教員が中心となって行う学類の授業「自然保護学入門」の第3回目、上條教授が伊豆諸島の青ヶ島環住太鼓のスカイブルーのTシャツを着て登壇しました。
青ヶ島では江戸時代噴火活動活発化により島民が避難して無人島になった後島民全員が帰還したという歴史があるそうです。
講義では、島は自然の実験場、自然が作ったシャーレのようなものという言葉が印象的でした。
小さい島や、大きな島から遠い島ほど競争者や捕食者が少ないために多様性が下がる、これを「島の生態系の不調和性」というのだそうです。
本土にも存在するホタルブクロやヤマガラが、島が小さく遠くなるにつれ小型化し、低体温になるトカゲもいるというお話で驚き、その理由も説明くださり納得。
島の生態学を学ぶ人に知らない人はいないというミナミオオガシラ、成功例として奄美大島のマングース、八丈小島のノヤギなど、人間によって持込まれ駆除対象となる生き物のお話もありました。
上條教授が小笠原諸島に属する火山島、西ノ島へ調査のために上陸する際には、脆弱な固有種に影響を与える物質を持ち込まないよう海で泳いで洗い流すというお話をしてくださり、自然に対し丁寧な配慮がなされていることに感銘を受けました。
授業中や終了後は上條教授が準備した書籍や冊子、小道具を学生たちが目を通したり手に取ったりしていました。
離島での地域活動は自然保護に限らず人材不足で持続的人材確保・育成は島における自然保護の課題とのことです。
そんな中、神津島や御蔵島のように自然保護活動が成功した例もあるとのこと。
今日の講義に出席した学生の皆さんから島で活躍する人材が現れてくれたら嬉しい限りです。