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【インターシップレポート/Internship Report】国際自然保護連合での仕事と生活

2025年3月20日 16時52分

International Union for Conservation of Nature and Natural Resources (IUCN)
人間総合科学研究群 世界遺産学学位プログラム M2 松本 季海芳

国際自然保護連合(IUCN)でのインターンは、これまでの人生の中で、そして今後も世界遺産や自然との共生に関心を持ち続ける上で、非常に貴重な経験となりました。

今回のインターンでは、新たに導入された事前審査会への参加や、第46 回世界遺産委員会に向けたIUCN の勧告発表資料の作成と委員会への参加、さらには2025 年度の評価書の作成準備に携わりました。実際の評価プロセスは想像以上に複雑で、何度も上司や同僚に質問しながらその意図や背景を理解していきました。

世界遺産委員会(インド・ニューデリー)では、IUCN 代表団のサポートを行いつつ、会議に参加する機会も得られました。佐渡金山の文化遺産登録のような喜ばしい瞬間に立ち会えた一方で、ニョコロコバ国立公園(セネガル)の危機遺産脱却では諮問機関の見解に反する結論が出る様子を目の当たりにし、世界遺産条約の意義や課題について疑問を抱くきっかけにもなりました。

3 ケ月という短い期間ながら、これまでの学びを直に感じ、新たな視点や問題意識を見つけるよい機会となりました。またIUCNを通して様々な素晴らしい人々に出会えたことはこのインターンでの最大の成果の1 つだと思っています。このような貴重な機会に参加できたことを本当にうれしく思います。

46回世界遺産委員会での業務の様子(筆者左)