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【インターンシップレポート】環境省自然環境局(福田ゆき)

2024年1月15日 13時52分

外来生物は嫌われ者?
Are Alien species unpopular?

生命地球科学研究群 生物資源科学学位プログラム M1 福田ゆき

私は、夏に行われた環境省の本省インターンシップに参加しました。自然環境局の外来生物対策室で業務体験を行い、興味深かったことを紹介します。

外来生物対策室では、令和56月から条件付特定外来生物に指定された、アメリカザリガニとミシシッピアカミミガメに関するニュース記事に寄せられた意見をまとめる作業を行いました。

条件付特定外来生物の規制内容を紹介する記事に対して、様々な意見がありましたが、特に印象的だったものがありました。「ザリガニ釣りは幼少期の思い出なので寂しい」「身近にいた生き物なので、外来生物と思っていない」「亀の甲羅干しはのどかな風景として受け入れている」など、それらの生物に対する親近感を示す意見でした。私は『外来生物は嫌われ者』という先入観を持っていたのですが、面白いことにこれらの2種は既に国民生活の一部となり、愛着をもつ人が多くいたようです。この経験から、施策が国民生活に与える影響や、生態系の保全と国民生活の調和などの様々な課題が見えてきました。外来生物とは一体何なのかということ、また、外来生物と社会の関わり方について深く考える機会となりました。

写真の説明:環境省が制作した、アメリカザリガニの防除を呼びかけるクリアファイルのイラスト(撮影者:福田ゆき)