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2022年度自然保護セミナー第2回を開催しました

2022年7月7日 14時57分

202275日(火)に自然保護セミナー第2回「自然保護分野のキャリアパスを考える~世界と日本から」を実施しました。
履修生22名、教職員4名の合計26名の参加がありました。

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ご講演の様子(撮影:事務局)

生物多様性保全のための情報プラットフォームの開発と普及を手がける藤木庄五郎氏(株式会社バイオーム創業者兼CEO。本社:京都市)より「生物多様性×起業×IT×国際」と題して話題提供をいただきました。

大学院時代のインドネシアでの熱帯林研究を通じて生物多様性にかかわる社会課題を強烈に見出した原体験、生物多様性保全に起業というビジネスの立場からアプローチするように至ったきっかけ、さらに事業化までの過程や現在取り組んでいる産官学民連携型の事業を臨場感たっぷりに共有いただきました。

都市文明とは隔絶された熱帯林での過酷な調査、創業時の地道な事業説明回りと資金集めといった生半可ではない苦労話も交え、起業の難しさとやりがい、そして、その根底にある信念も合わせて履修生に伝えていただきました。

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ご講演の様子(撮影:事務局)

生物多様性とビジネスという異分野の調整を図りながら行政や企業と連携する具体的な取組事例は、自然保護を学ぶ履修生にとってキャリアパスの視野を広げるようなタネを蒔いてもらったように感じます。

履修生からの質疑では、生物多様性保全とビジネスの価値の問題、熱帯林研究の解析手法、生物多様性情報の地域差、生物判定の内容、事業展開の考え方など多岐にわたる質問があり、いずれも丁寧に回答いただきました。
講演後も履修生からの積極的な質問に対応いただきました。

ご講演後の学生との談話(撮影:飯田義彦)
ご講演後の学生との談話(撮影:飯田義彦)

今後、寄附講座を巣立った履修生には、一見自然保護と相反するようなビジネスセクターの発想も活かしながら、新たな自然保護のアプローチを開拓していってほしいと期待します。

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2022自然保護セミナー第2回チラシ.pdf

文責:飯田義彦(第2回担当教員)