生命環境科学研究科 地球科学専攻 岡田浩平
私は、自然保護寄附講座にご支援頂き、9月19~29日の期間でインターンシップに行って参りました。インターンシップ先は、東北地方環境事務所・国立公園課です。東北地方環境事務所は、環境省が各地方に配置している出先機関のうち、仙台を拠点に東北地方の管轄を行う事務所であり、仙台の事務所の他に、福島環境再生事務所および14の自然保護官事務所が、東北地方各地に設置されています。今回、インターンシップ生として業務を体験させて頂いた国立公園課は、東北地方に位置する3つの国立公園の自然環境保全と利用の推進をする他に、白神山地世界自然遺産地域やその他自然環境保全地域の管理、みちのく潮風トレイルの整備などの業務も担っています。
今回のインターンシップでは、三陸復興国立公園指定地域内を中心に、利用推進と自然環境保全のための整備や管理業務を体験させて頂きました。また、磐梯朝日国立公園指定地域での業務も体験させて頂きました。具体的な業務内容は、三陸復興国立公園内ではみちのく潮風トレイルの整備や管理・点検業務、磐梯朝日国立公園では緊急避難小屋の設備点検業務です。
三陸復興国立公園は、2013年5月に創設・指定された国立公園で、青森県八戸市から宮城県石巻市にかけての太平洋沿岸地域およそ220kmにわたって指定されています。1955年に指定された陸中海岸国立公園が前身で、東日本大震災をきっかけに、復興と被害の伝承も新たな目的として加わり、現在の名前に改称されました。磐梯朝日国立公園は、1950年に創設された国立公園で、山形県・新潟県・福島県にまたがる、国内の陸域では2番目に大きな国立公園です。
まず、三陸復興国立公園での業務では、みちのく潮風トレイルの整備や管理・点検業務などを体験させて頂きました。今回のインターンシップでは、三陸復興国立公園内の3か所で行いました。
1か所目は、宮城県多賀城市役所で行われた、みちのく潮風トレイルの施設整備計画の打ち合わせです。主に宮城県南部地域の施設整備について、設備や設置の計画などを市役所の方と話し合う会でした。観光客が集まる場所では駐車場の整備も必要ですが、同時に生態系や近隣住民の生活、そして災害時の防災など検討する項目が多く、政府・自治体・民間企業・地元住民など多くの立場の方々との協議を今後も繰り返し、リンクの強化が求められることとなりました。
2か所目は、福島県新地町のみちのく潮風トレイルコースの管理・点検業務です。みちのく潮風トレイルは段階的に整備を進めていますが、今回のインターンシップでは、2014年に開通した福島県新地町エリアのみちのく潮風トレイルの設備の管理・点検業務に参加させて頂きました。トレイルは、歩きながら自然や文化を享受することを目的として整備された歩道であり、コースを案内する専用の看板や杭(標識)があります(写真1)。トレイルでは、自動車や自転車も通れない未舗装の場所を通ることも多く、この看板や杭について、トレイルの利用者にとって分かりやすい適切な誘導になっているか、実際にコースを訪れて確認しました。未舗装区間では杭が草に隠れて見えなくなっていることがあるので、草を刈るなどして目立つように直しました(写真2)。また、杭の上部に描かれている白い矢印がコースの方向を示しているので、その表示が見えにくくなっているかどうか、杭自体がしっかり固定されているかどうかの確認も行いました(写真3)。目立つ業務ではないかもしれませんが、このような場所は迷いやすい場所もあるので、分かりやすい案内で誘導するための定期的な点検義務を感じました。
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